waktak/ワクタク

2020/10/16 10:40



いよいよひかり畑では今年度のル・レクチェの予約を開始致しました!

#いきなり宣伝かよ

というわけで、毎年この時期になるとル・レクチェについて想いをはせている高松なんですが、それを文章にしたいと思います。

そもそもル・レクチェって何?

ですよね?

ル・レクチェというのは洋梨の一種で、冬の新潟と言えば寒ブリかル・レクチェでしょ!というくらいメジャーな果物の一つとなりました。

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こんな感じの黄色い洋梨なのですが、樹の上ではまだ緑色。それを収穫してから黄色くなるまで追熟という作業工程を経て出荷となります。

バナナを想像してもらえばわかりやすいのかな?

香りが芳醇で舌触りは滑らか。素手で触れば手のあとが付くくらい繊細な果物で、6月頃から人の手で直接触れることはなく、6月以降人の手で直接触れるのは、食べていただく人の手となります。

そんなル・レクチェは私たちの思い出の果物。禁断の果実なのですよ笑

ル・レクチェが出会い

前にも書いたのかな?このル・レクチェという果物が私たち夫婦を繋げてくれた果実であるというのは結構いろんなところで言っていて、恥ずかしいことに全国版のテレビでもそのお話をさせていただいた時に、放送翌日には日本のYahoo検索の急上昇ランキングでトップを獲得したことがあるのです笑

だからこのル・レクチェという果物は本当に思い入れが強くて、毎年毎年大切にしている作物のひとつであることは自信を持って言えます。

当時、まだ農家としてご飯が食べられなかった高松青年は、趣味と本業の区別もつかないくらいな感じで梨を育てていたんです。

なんか、その当時はあまりにもお金がなさ過ぎて、本業でお金を稼げない自分を守るためなのかなんなのか、「別にお金なんて稼がなくていいよ」なんて言いながら、農業と向き合っていました。

でも今考えたらそれって、お金を稼げるようになった人がいう言葉ですよね。お金も稼げないヤツがそんなこと行ったってただの言い訳でしかない。

#しまいには洋梨より和梨が好きだとか言い出す

そんな人が育てたル・レクチェというのはやはりうまく育つわけがなく、収穫量が少ない上に、小さいものばかりで半分以上は病気で出荷ができない。

そんな中でもやっぱりカッコつけたい高松青年は、リア充アピールのためにいいル・レクチェだけを選んで携帯でカシャ!Facebookにそれをアップするわけです。

それにまんまと釣られたのが、当時東京でOLをしていた今の妻であるひかりでした。

「海老で鯛を釣る」という言葉がありますが、当時超貧乏でその日の生活もやっとだったダメ人間が、東京のプチセレブを釣り上げたという夢のような人生大逆転エピソードが私たちのル・レクチェ栽培の始まりでした。

ゼロから育てる

私たちの農園の梨は全て大人の樹となっていた畑をそのまま借りて栽培を継続しています。

和梨なんかは今でもまさにそうで、地域のおじいおばあが長年共に歩んできた樹たちを受け継ぎ、今でもその樹からなる梨を収穫して皆様にお届けしています。

ただ、ル・レクチェはそうではなくて、そんな思い入れのある果実なので自分たちの手でゼロから増やして行こうということで、まだ細い細い1本の枝のような幼木を植えて大事に大事に育ててきました。

ようやくその樹たちが大きくなり、一昨年くらいから自分たちの手でゼロから育てたル・レクチェをお届けできるようになったのです。

これって、ひかり畑と共に育ってきた樹たちでなんとも感慨深いものがあり、そりゃあ大事に大事に育てています。

人に贈るということ

日本にはお中元やお歳暮、お年始などなど人に何かを贈るということがよくあります。

ただ、最近はご近所付き合いや親戚付き合いなどがだんだんと減っていきその需要も少しずつ減ってきているなぁというのがここ何年かの実感です。

それでも、人に何かを贈るっていいですよね。相手を喜ばせることが自分の喜びになり、活力になる。そして自分たちがそうだったように、そこにはなんらかのストーリーがある

私たちが育てているル・レクチェはその待ち合わせ場所でしかなくて、その待ち合わせ場所を通して様々なストーリーや出会いが生まれる。

「美味しい」をお届けしたいがために私たちは日々活動をしているのですが、その「美味しい」ってなんなのか。

もので溢れ、ネットでどこからでも何でも買える時代です。物理的に「美味しい」は本当に簡単に手に入ります。

人に贈ったり贈られたり。

そこからくる感情は、また違った「美味しい」を感じられると思っています。だからこそ、私たちは冬の新潟の贈り物の文化の代表格となるル・レクチェを大切にし、その文化ごと大切にしたいと思っています。

今日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。

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